こんにちは、現役看護師のさやみんです。

よく病院と葬儀屋は裏で繋がっていて、葬儀費用をごまかして病院側に葬儀業者がマージンを支払っているといった噂を耳にしませんか?

しかし実際のところ、病院と葬儀屋のこういった裏の関係というのは実在するのか疑問ですよね・・・

今回は私が看護師として知っている病院と葬儀屋の癒着の実態やトラブルの有無についてお伝えしていきたいと思います。

病院では1日に何人ぐらい亡くなるの?

ちなみに私が今働いている総合病院は、患者数が400人を超える大きめの病総合病院といったところです。

そして慢性期から急性期まで様々な患者さんを受け入れている病院なので、もちろん救急車もじゃんじゃん来ます。

このような病院で、実際に1日で無くなる方がどのくらいなのかというものが気になりませんか?

もしかしたら、1日に何十人も亡くなるのでは?と思っているかもしれませんが、実際のところお亡くなりになる方はいない日もあれば多くても3人から5人程度という感じです。

確かにお看取りの数は日によって差がありますが、毎日のように何十人と亡くなるわけではないということをご理解いただきたいと思います。

病院と葬儀屋の癒着はあるのか

このようにお亡くなりになる方が少ない現状で、大きな病院が葬儀屋と癒着をしても何もお互いにメリットがないのが本音です。

実は一昔前までは私も先輩から「この葬儀屋を進めてほしい」と言われたこともありましたが、現在ではこのような葬儀屋を看護師から勧めることはありません。

そして看護師としてもトラブルを避けるために、できるだけ亡くなったご家族の間だけで葬儀業者を決めていただきたいとお伝えしています。

もしかしたら個人病院などではこういった癒着や確執があるのかもしれませんが、一般的に救急を受け入れてるような大きな病院では葬儀業者との癒着はあり得ないと言っていいでしょう。

その理由として、お互いに全く利益がないからです。むしろ、そのように紹介したことで病院側が責任を取るようなトラブルに繋がる恐れもあります。このような理由から、あくまでも病院側はこのような患者さん・ご家族と葬儀業者の間には入らないようにしているのです。

万が一病院と葬儀屋が癒着していることを知ったら

私が働いているような大きな総合病院では、このような葬儀屋との癒着はあり得ないと書きましたが、個人経営の小さな病院などでは、もしかしたらこのような裏の取引がされている可能性もあります。

実際に遺族の方がこのような葬儀屋についてのトラブルに遭ったケースもありました。

 

Bさん
半年前父ががんで他界
登場人物B
父が亡くなった後のことを何も考えていなかったので、突然状態が悪くなって病院から電話をもらった時も葬儀のことまで気が回りませんでした。亡くなってから病院で看取ってくれた先生に相談したところ、ある葬儀業者を紹介してもらいました。

その葬儀業者は自分が思っている以上に費用が高く、他の業者を検討しようと思ったのですが、他に頼むアテもなく、しかも夜中だったので自分で探すことができませんでした。結局、医師からすすめられた葬儀屋に依頼することに・・・

葬儀もすべて終わって落ち着いてから、周囲の知人にそんな話をしたところ、その葬儀屋と病院は裏で繋がっていて利用者が支払った葬儀代は紹介料としてその病院に流れているという噂を聞きました。

このように何も知らずに、葬儀業者を言われるがままに依頼した結果、無駄にマージン料を上乗せされて請求されてしまったというケースもあります。

このようなケースで被害を被らないためにも、遺族の立場でできる予防策をお伝えしたいと思います。

葬儀屋のトラブルに遭わないために遺族ができること

何も知らずに家族の死を迎えると悲しみやパニック、そして「何かしなくては」という焦りの気持ちが先走り適切な判断が出来なくなってしまいます。

葬儀屋トラブルに合わないためにも、実際に葬儀屋を紹介されそうになったらするべき対処法についてお伝えします。

とにかくきっぱり断る

本当に悪質な病院で葬儀屋を斡旋してくるような場合には、まずはしっかりと断ることが重要です。

医師も看護師も国家資格を持っている立場なので、このような詐欺まがいの行為をしていると分かれば、病院の評判が悪くなったり、資格も名誉も剥奪されてしまうリスクもあります。

万が一このような医療資格を持った方に葬儀屋を無理やり利用するように言われた場合には、毅然とした態度でお断りすることと、何かあればそれなりの対応をするという旨を伝えてみてもいいと思います。

また実際に葬儀屋と繋がっているのは、病院の院長などの上の立場の人間だと思いますので、看護師などの現場の人間は中立的で倫理的な判断をするはずです。医師に強く勧められて困った場合には、看護師長などに相談してみるといいかもしれません。

あらかじめ葬儀屋の目処を立てておく

大切なご家族の急変時には慌てて、葬儀屋を探す余裕はないかもしれませんが、できるだけ亡くなる前に葬儀屋の目処を立てておくことが重要です。

そうすれば万が一病院と葬儀屋が癒着していた場合でも、その葬儀屋を紹介された時に「もう決まっている葬儀業者がいるので」とお断りすることができるからです。

ですので、事前に葬儀屋を決めておくというのが最も有効な方法と言えるでしょう。

葬儀屋はどうやって決めたらいい?

万が一の葬儀屋トラブルに合わないためにも、事前に葬儀屋のめどを立てておいた方がいいとお伝えしましたが、実際に亡くなった方(あるいはお看取りを迎える予定の方)のご家族はどのように葬儀屋を決めればいいのかわからない方も多いと思います。

基本的にはご家族が葬儀屋を調べていただき、費用予算や納期の希望などのご希望に合った葬儀屋を自分たちで見つけていただくことが一番です。

もしそのような葬儀屋を全く知らない・探せないような場合には、

創業33年の経験から間違いのない葬儀社紹介「いい葬儀」

このようなサイトを利用してみると葬儀費用の見積もりなどを算出することができます。

このようなサービス無料で使えるサービスを利用して安く葬儀が行えるような業者を探してみてもいいかもしれません。


亡くなる直前に葬儀屋を決めることは難しい

私はこのサイトでもいくつかを看取りの記事を書かせていただいていますが、お看取りを迎えた時というのはご本人の体調の変化も著しく、ご家族としても心境の変化で葬儀業者を探す余裕はないことが多いと思います。

お看取りをする家族の様子をそばで見ていると、悲しみや思い出に浸ったり、あるいは泣きわめく方もいらっしゃるので、冷静に葬儀業者を選ぶ余裕というのはほぼないと言えます。

ですので「亡くなってから」あるいは「亡くなりそうになってから」葬儀屋を探すということを考えるのはやめましょう。

葬儀屋を決めるタイミング

では葬儀屋は一体いつ決めれば、このような癒着のトラブルに遭わずに、亡くなった後の流れをスムーズに進めることができるのでしょうか?

それは医師から余命宣告を受けた時、あるいは延命措置をするかしないかの選択を迫られた時がいいでしょう。

その理由としては、余命宣告や延命措置の話がされるタイミングというのは、医師の中である程度予後が限られてきていると判断され、いつ急変で亡くなってもおかしくないという状況とも言えるからです。

このようにお看取りが必ずやってくるとわかった段階で少しずつ葬儀業者などの情報を調べて、予めめどを付けておくといざという時にも慌てずに対応することが出来ます。

余裕を持って葬儀屋を選ぶなどの終活をご家族主体で進めていくと、お看取りが目前に迫っても、心に余裕をもってご本人を見送ることができるようになります。

「いざという時がきたらみんなで話し合おう」は失敗する

ここまで書いても「やっぱりまだ葬儀屋なんて決められない」「どうせみんな死んでからいろいろ決めるんでしょ」と思っているアナタ。

私がどれだけ亡くなった後の病室でご家族がもめているのを目撃していると思っているのですか!!!

ご家族はよく「いざとなったら(亡くなる時に)みんなで話し合うんで大丈夫です」と言う返答をされる方が多くいらっしゃいますが、そのようにおっしゃっていても、有言実行で話が進んだというご家族はほぼいません。「まだ大丈夫だから、いざとなったら行動しよう」と思っていても、お看取りは突然やってくるものですし、そのお看取りに直面したご家族が冷静に、葬儀業者や今後の相続や資産の状況を確認することは不可能に近いです。

まずはご本人の死に直面し、感情的に向き合うことが最優先とされるため、このような手続きや話し合いは二の次になってしまうんですよね。

もしあなたがご家族のお看取りを控えているような状況であれば、今からできることを少しづつ終活として、計画的に進めていくことが重要と言えます。

まとめ

長くなってしまいましたが、病院と葬儀屋の癒着は今の時代には殆どないと考えられますが、一部の個人経営の小さな病院などには癒着の可能性もあります。

万が一このような癒着に巻き込まれたとしても、ご家族自身があらかじめ葬儀業者を決めておいたり、適切な断り方で毅然とした対応を示すことでトラブルを未然に回避することが出来ます。

そして葬儀業者を決めるなどのご家族の対応については、お看取りをする時に考えるのでは遅すぎます。

医師から余命宣告や延命措置などの話が出たタイミングで少しずつこのような決めなければいけない内容を家族間で話し合い、計画的に終活を進めていくようにしましょう。